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商工会議所 NEWS
2018年2月10日号掲載
「三保地下海水きもはぎ」が
いよいよ始動!

養殖されているカワハギ(上)と、肝の大きさが通年してほぼ一定(下)
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新産業の創出や新技術の開発を行っている静岡商工会議所の「新産業開発振興機構」は、時代のニーズに応じた“ものづくり”を促進しています。駿河湾の恵みを利用し、静岡商工会議所、静岡市、東海大学海洋学部の産学官が連携して研究。そして、新たな成果品、陸上養殖カワハギ「三保地下海水きもはぎ」が誕生しました。事業化をしたのは長年ヒラメの養殖事業をしてきた三保にある「カネヘイ養魚場」です。
陸上養殖を行う経緯はどのようなものだったのでしょうか。
すし店などで高級魚として認知され高値であることや、関東市場で肝がおいしいと味が高く評価されているカワハギ。天然ものは計画的な漁獲が難しく肝の大きさも変わりますが、養殖なら安定供給ができ、肝の大きさも通年してほぼ同じとか。生産面では、カワハギは冬季低水温死による生残率の低さから、本州での養殖はほとんどないことから、陸上養殖に適した魚であると考えられたようです。
静岡商工会議所では、昨年1月、「三保地下海水きもはぎ」を商標登録。地域ブランド化を進めています。静岡の新たな特産品として、多くの人に味わえる日がくるのが楽しみですね。
産学官が連携して研究を行ってきた
「陸上養殖」とは?

「三保地下海水きもはぎ」のロゴ。静岡デザイン専門学校の学生が作成
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東海大学海洋学部との陸上養殖の共同研究は平成17年度から始まりました。三保地下海水は、年間を通して水温が17度〜 21度と一定。細菌類がほぼ皆無で、冷却、加温が不要で魚病薬を使わずに養殖することができるそう。これまでに、カワハギをはじめ、アワビ、タツノオトシゴ、ナマコ、トラフグ、アオリイカなどが養殖されてきた実績があります。
■問い合わせ/
駿河湾地域事業化プロジェクト
静岡商工会議所 産業振興・地方創生部
新産業課
TEL 054(355)5400
http://www.nio-s.net/
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