L-WAVE TOPページ >> タウン新聞しずおか>> “いちご大福”の今はコレ!!
|
|||||||
“いちご大福”の今はコレ!!2012年2月4日号掲載
6.羊かん
「お菓子は来てますか?羊かんが。ああよかろう。この前みたいに、大きい入れ物にところどころ出すのはいけませんよ」。ご存じ、「寝床」の序である。八代文楽の主人はまさにはまりで、臨場感たっぷりである。 「どうだいハッつぁン、羊かんは召し上がるかね?」 「どうもねェ、あっしは酒呑みなものでね、羊かんなんか食べると…」「羊かんはだめかい?」「えェ5本も食べたらげんなりしちゃう」 「小言幸兵衛」では、ご隠居であり、大家さんの小言ぶりを出す前の小道具として、羊かんが使われている。 羊かんが日本に伝わったのは、中国帰りの僧によるもので、鎌倉時代。当時は精進料理のひとつで、肉に見立てたもので、今日のような練り羊かんになったのは、江戸中期。大流行にしたのは、江戸も後期で、落語の題材としても良く出てくる。 まずい羊かんを隣の畑へ投げ入れ、お百姓にあたり、「何だ、今日も茶の湯か?」。志ん朝の話は、羊かんのクオリティーまで伝える。 ガーデニングや煉瓦造りに使われる、あの「レンガ」。普通の大きさを「おなま」と呼ぶが、タテ2分の1のものを「ようかん」と呼ぶ。 静岡のオイシイ羊かんの店をご紹介。1店目は、本通りの「末広本店」。予約なしには、まず買えない。ビックリするほど旨い、安い。2店目は、駒形通りの「かし和木」。茶席菓子作りの技術を、惜し気もなく羊かんに出している。 甘味を感じるのは、舌べらの上にある味蕾(みらい).だが、舌の中央に大きなシマ模様がある。これを落語家は「アマミ オオシマ」と言う。 羊かんを食べる時は、湯のみの底を見ながら、首をかしげて食べると旨い?
カテゴリリスト掲載順リスト2012年度
2017年2016年2015年2014年2013年2012年2011年 |
|||||||
Copyright(c)2004-2012 Shizuoka Living Newspaper Network, Inc. All rights reserved. | |||||||